「……ったく、仕方ねぇな」 呆れた土方さんの声がしたかと思えば、先に祭りへと向かっていた私達の隣に並んだ。 「このことは誰にも言うなよ」 「分かってるよー」 「本当に分かったのか?平助、お前が一番心配なんだよ。斎藤達はともかく総司にバレたら面倒この上ない」 二人の会話を聞きながら、私は《総司》という名前に反応してしまう。 数日前の池田屋の時、沖田さんは朦朧とした意識の中で私の手を掴んだ。 その手は暖かくて、優しくて、切なげな力が込められていた。 それと同時に──。