「何故泣くんだ?」 向井は唇を噛みながら静かに涙を流していた。 俺は二階に上がってきた隊士に総司と平助を任せ、向井を連れて外に出た。 「もう一度聞く。何故泣く?」 「……何で責めないんですか?」 「は?」 「何で知ってて何も言わない私を責めないんですか!?何でこんな自分本意な私を心配するんですか!?」 小さい身体を震わせながら悲痛な声を上げる少女。 その姿が此処にはいない愛しい女の姿に重なる。