「大丈夫みたいです。額が割れてるみたいですが」 平助君も心配だけど、沖田さんのことはもっと心配だ。 返り血で羽織やら着物が赤くなっているけど、目立った外傷はない。 でも、吐血した上顔色が悪い。 「人を呼んできます。沖田さんは横になってて──」 「行かないで」 立ち上がろうとする私の手を彼が掴んだ。 え……何で……。