「平助、しっかりしな。くたばるのは今じゃないよ」 平助に肩を貸して歩き出す。 「……痛い」 「そりゃあ、額が割れてるからね」 まあ、意識はあるし、安全な所に連れていけば自分で止血できるな。 「額も痛いけど、目に血が入って痛い……」 うん、ぼやく元気があるなら大丈夫だな。 なんて考えてたら、目端に銀色の閃光が見えた。