「やれやれ、私は争い事は嫌いなのですがね……」 桂が困ったように眉を下げる。 「尊王掲げてる過激派浪士が何言ってるの?」 矛盾したことを言っている桂にそう言えば、奴の回りにいる浪士が怒りを露にして襲いかかってきた。 「桂先生を愚弄するか!死ね!」 「……君がね」 俺はその浪士の懐に入ると容赦なく斬った。 声もなく絶命した浪士の返り血を浴びながら、俺は血濡れた刀を肩に乗せる。