「桝屋──古高が吐いた。京の街に火を放ち、混乱に乗じて徳川慶喜公と松平公を暗殺、孝明天皇を連れ去る。それが長州の企てだ」 拷問した土方さんがそう告げた。 「全然吐かなかったのにどうやって吐かせたんだよ、土方さん?」 永倉さんの質問に、土方さんは袂から使われていない蝋燭と五寸釘を取り出して床に置く。 「これを足の裏に突き立てて、蝋が流れ込むようにしようとした」 「ゲ……」 「だが、これらを見せた途端古高が全て吐いた」 史実通りじゃなくなってる……。