「どうした、帰るぞ」 「あ、はい!」 原田さんに呼ばれて再び歩き出す。 この時、私はすっかり忘れていた。 希月も未来の情報を持っているということを。 そして、知らなかった。 希月が身を置いている場所を。 希月がやろうとしていることを──。