「希月!」 私は気付いたら駆け出していた。 その子──、希月は女の子の格好をしていて、男装している私とは違って分かりやすい。 「良かった、無事だったんだね!」 駆け寄って手を握ると、希月はポカンとした顔をする。 そして、希月は衝撃的なことを口にする。 「どなたですか?」 「え……?」 今、何て……。