「お前は何処から来た?」 高杉の問いに少女は答えない。 「高杉、女子に対してその口調は──」 「うるせぇ、桂。優男は黙ってろ」 もう一人の男──桂は高杉の言葉に、眉をひそめる。 ふと、店の入り口が騒がしくなった。 「何だ?」 騒がしさに、桂も怪訝そうに窓辺に寄った。 しかし、入り口の傍にいる者達の姿に目を細めた。