「っ!?しょ、祥成!希月!」





飲み込めない現実に無意識に走り出した。





走りながら二人の名前を呼ぶ。




すれ違う人達は着物に髷を結っていて、刀を差している。




これじゃあ、まるで……。





まるで、江戸時代みたいだ。




「祥成!希づ──っ!?」





すると、前から歩いてきた人にぶつかり、尻餅をついてしまう。





舗装されている道じゃないから尻餅をついた拍子についた手が痛い。