混乱気味の頭を落ち着かせるように深呼吸をする。 ふと、深呼吸をしていると大事なのことを思い出す。 「そうだ、私は希月と祥成と一緒だったんだ!」 一人で取り乱してたのが馬鹿みたいだ。 二人が一緒なんだから、何も怖がることは──。 ……待って、あの二人が一緒ならとっくに話しかけて来てるよね? 私は一気に不安になり、周りを見た。 「祥成?希月?」 どんなに周りを見渡しても、二人の姿はなかった。