何、今の目……。 沖田さんが向けてくる敵意とも平助君や原田さん達が向けてくる好意的なものでもない。 例えるなら、私を利用しようとする目だ。 反射的に目をそらすと、山崎さんと目が合った。 「副長。彼女が手に火傷を負っているから診てやって欲しいと斎藤さんに言われているのを思い出しました」 「そうなのか?向井、茶はそこに置いて、山崎に診てもらえ」 「え……」 「行きましょう、向井さん」 私は山崎さんに促されるがまま部屋を出た。