「未来から来たか知らないけど、僕は同情なんかしない」 沖田さんは木から体を離すと、私の方に近づいてきた。 「……さっさと未来に帰って、僕の前からいなくなれよ……」 その言葉にカッとなり、気づいたら沖田さんの頬に平手打ちをしていた。 「何を──」 「私だって未来に帰れるならさっさと帰りたいよ!」 私の大声に沖田さんは驚いたように目をぱちくりする。 私だって、好きでこの時代にいるんじゃない。 帰るものならさっさと帰りたい。