「…沙耶に、何かあるのだろうか?」 ふと、飛鷹が呟いた。 夏翠の側にいるためだけに教師になったこの男は、かつての隆舜の生まれ変わりの生まれ変わりである。 夏翠…月姫の最期の生まれ変わりを愛し、側にいる。 終わらない、憎悪劇。 世界は違うはずなのに、戦争なんてないのに、どうして俺達は、愛するべき人を愛しただけで、こんな目に遭うのだろうか? それは、誰もが考えたこと。 けど、結局、答えは出てくれないまま、時間だけが過ぎていく。