前世のせいで今を見落とすなら、捨ててしまえと彼らは言った。 ―…冗談じゃない。 桜華のことを忘れる気なんて、さらさらない。 あいつは、俺のせいで散ったんだ。 あの時、引き留めていれば。 いつか、後悔すると分かっていても、気づいていれば。 あんなことには、ならなかった。 過去の記憶は、思い出す度に薫の心を締め付ける。