「ありがとう、沙耶」


三人姉妹の一番上だから、お姉ちゃんなんていないけど。


それでも、沙耶は頼れる存在だと思った。


「えぇ?私、なにもしてないよ?」


無自覚で、人を救える、この子の優しさ。


「仲良く、してくれる?」


見上げれば。



「勿論!宜しくね、夏翠!」


太陽のような、明るい沙耶の笑顔が見えた。