この子は、大丈夫。


久しぶりに感じた、思い。



自然と漏れる、声。


「ふふ、沙耶ったら、お姉ちゃんみたい」


姫宮家の長女として生まれ、幼い頃からいろいろな目に遭ってきた。


それでも、側にいてくれた飛鷹や幼馴染み。

それ以外は、怖くて、逃げて。


そんな自分が嫌だった。