瀬戸瞬さんは桜を自分の子として、区役所に提出し、戸籍を作った。


実際は、美桜さんと京さんの子供だが、そうした方が桜の命の危険が少しでも減ると思ったのだろう。


そして、暫くの時が経った後。


何も知らない桜と薫は出会い、親友となる。


お互いがお互いのことを理解し、背中を預けられる関係。


夏翠と出逢ったときから、桜も薫も言っていた台詞。


『薫は良いの。薫のことを信じてるから』


『桜は良いんだ。桜は俺のことを分かってる』


お互いが唯一無二の二人は、いつしか愛し合い、将来を約束する。


が。


桜の運命は、



それを許さなかった。