『あーあ。もうちょっと、”ナカ“で見てても良かったんだけどぉ……早くしたいじゃん?殺し合い』
一瞬で変わった、秀征の雰囲気。
こいつは、誰だ……?
『良い感じの身体に生まれ変わったのに、これじゃあ、月姫に触れられないじゃん』
不満そうな、秀征のような男。
『秀征……?』
俺の声が、闇に響いた瞬間。
『違うよぉ……あれ?違わないのか?そっか、これは、そっか……――このカラダの名前のことね』
『カラダ、だと?』
嫌な予感が、した。
声が、震えた。
『なら、いない』
ニタリ、と、秀征ではないものが嗤う。
刹那。
『雪さん、危ない……っ!!』
誰かに、庇われた。


