『夕蘭……』
群青色の髪が靡く。
『……朱鷺、伝えてくれる?』
視界が、狭くなっていく。
『……私ね、命は永遠だと思う。身体がなくなったって、魂は私でしょう?だから、何度でも、何度でも、私達は出逢えるよ。そしたらまた、私を愛してね。……そう、伝えて……』
もう、遥か、遠い貴方。
『母様……っ!!』
悲しむ、声がする。
多くの人を殺めた私の死を、悲しんでくれる人がいる。
『ごめんね、そう、らん……』
護りたかった。
愛してた。
もう、届かなくても。
『草志、貴方を愛してた……』
夕蘭の頬に、流れる涙。


