【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1



『夕蘭……』


群青色の髪が靡く。


『……朱鷺、伝えてくれる?』



視界が、狭くなっていく。



『……私ね、命は永遠だと思う。身体がなくなったって、魂は私でしょう?だから、何度でも、何度でも、私達は出逢えるよ。そしたらまた、私を愛してね。……そう、伝えて……』



もう、遥か、遠い貴方。


『母様……っ!!』



悲しむ、声がする。


多くの人を殺めた私の死を、悲しんでくれる人がいる。



『ごめんね、そう、らん……』


護りたかった。


愛してた。


もう、届かなくても。


『草志、貴方を愛してた……』


夕蘭の頬に、流れる涙。