『草蘭……』 『なあに?母様』 小さな、小さな、私の子。 そんな、小さな子を私は抱き締めて。 『ごめんね……ごめん……』 護りたかった。 愛してた。 でも、それは、私のわがままで。 私の勝手な考えが、人を殺した。 暗闇の人生から逃れたくて、草志と生きた光の人生が懐かしくて、守りたくて、手を伸ばして。 『ごめんなさい、ごめんなさい……』 涙をこぼし、繰り返す。 私は、いつも草志を悲しませる。 悲しい決断ばかりさせる。 一人にする。 孤独が嫌だと、言った彼を。