何がストレスなのかは、わからなかった。
けれど、間違いなく、その病名だけはあっていた。
今、目の前で眠りに落ちた彼女の頭をなで続けるのは、息子同然のように思ってきた御園の跡継ぎである、御園相馬。
過去に母親の和子のせいで、色々な思いをし、女性不信に陥った男である。
「直樹さん」
「ん?」
「沙耶は、死なずにすみますか?」
「……」
ハッキリと、断定はできなかった。
何故なら、病名が分からないからだ。
ただ、昔から注意していることがある。
出産に耐えられる、身体ではないと。
体力的、発作が起こる場面から考えて、出た答え。
滅茶苦茶だけど、沙耶ちゃんはちゃんと、守っていた。


