「色々、話してぇことがあるんだ。早く、よくなれよ……」 相馬の声が、子守唄に聞こえる。 簡単に、堕ちていく。 眠くなかった、はずなのに。 最後の力を振り絞り、私は相馬の服の裾を握った。 「持ってろ」 優しい温もりと、声が、私を包んでくれた。 そして、なんとかあげていた瞼は、静かに閉じた。