【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1



「……沙耶!」


出ていった相馬が、帰ってきた。


「やっぱり……姉さん、こんなところで寝ないで、家でしっかり休め」


「……相馬、京子の今回の成績は?」


「五日半。132時間、不眠不休」


「……休ませようね。無理矢理でも」


「……休まねぇんだよ。ごく軽い、睡眠薬を混ぜて出したら、便所に立った隙に入れ換えられて……俺が寝ちまったし」


(……相馬に勝つとは、さすがお姉さんと言うところだな……と、いうか)


「京子、敏感だからね」


頷き合う、二人。


「でも、何で、私に抱きついてきたの?やっと、会えたって言われたんだけど?」


相馬がなんか変な話をしているのなら、口止めをしなくてならないのだが。


「たぶん、有名になってるからじゃね?お前が俺を殴ったこと」


「え。マジ?最悪……」


やっぱり、相馬を殴ったのは、大きかったらしい。


じゃあ、やっぱり……


「私を殴りに来た、とか?」


そんな考えを口にすると。