「そうだけどよ……いきなり、倒れられたら、心配にもなるだろうが」 「……あんた、体育大会に来てた……あ、来てたな。そういや」 ここまで、沙耶を車とか使って運んできたのは、俺なのに。 沙耶からすれば、俺はそれくらいの価値しかなく。 「女がやけに群がっていたのは、それが訳か……納得」 一人でうなずいている沙耶を見ると、何故だか、妙な気分である。