【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1



「そうだけどよ……いきなり、倒れられたら、心配にもなるだろうが」


「……あんた、体育大会に来てた……あ、来てたな。そういや」


ここまで、沙耶を車とか使って運んできたのは、俺なのに。


沙耶からすれば、俺はそれくらいの価値しかなく。


「女がやけに群がっていたのは、それが訳か……納得」


一人でうなずいている沙耶を見ると、何故だか、妙な気分である。