【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1




沙耶は、私の言葉を鼻で笑うと。


「一応、ね。そもそも、お嬢様なんて、柄じゃないわよ。父さんがたまたま、社長だっただけで……」


お嬢様と呼ばれることが苦手らしい沙耶は、嫌そうに顔をしかめた。



「……ほれ見ろ、相馬。俺の娘は、こんなことを言う」



その時、背後から、聞こえた声。