「もう、一枚…?」 訝しげに開いた桜蘭は、読み上げる。 「―――炎樹に伝えて。 どうか、幸せにって。 それとお祖母様に渡しておいたものもお願いね」 「……渡しておいたもの?」 読み上げて、桜蘭は首をかしげる。 「これよ」 紅鈴が見せてくれたのは、赤い髪の毛。 炎のような、赤い…… 箱にはいった、とても綺麗な。 「……桜華の?」 「ええ。炎樹に渡してほしいって……」 彼女の髪色は、黒だった。 なのに、この箱のは、赤色。