「……夏翠に教室に来るように頼んだんだがな……」


私を呼んでいたのは、相馬だったらしい。


観察からわかるに、彼は女性が苦手っぽい。


遊ぶのは平気なのにね。


変なやつ。


「へ?あ、もしかして、夏翠が話したかったのはこの事?ごめん、話は途中で脱線したわ」


教室を覗き込めば、手を胸の前で合わしている夏翠が。


「ちょっと、お前を含めて、話がある。柚香と真姫と……夏翠と澪以外、全員だ」


思い面持ちで相馬がそう言うが、私からすれば……


「えー!めんどい!」


女子とか、女子とか、女子とかが。


……呼び出されるの、決定だな。


慣れているが、面倒くさいことである。


「……飯奢るから」


全力で拒否していると、彼はそう言った。


「んじゃ、行く」


それにつられるのが、私である。


美味しいものは大好きだ。


大食いだとよく言われるが、あながち、間違ってはいない。