ま、こいつらとつるむということは、そういうことなんだろうけど。
「ほんと、めんどくさい……」
この世界は男と女しかいなくて、その中でイケメンだったりと、色々とジャンルが別れているだけなのに……
なぜ、ここまで騒ぐのか、私には理解不能。
「父さんが私と同じクラスにするように手を回した理由は、これかな……」
父親のことを知れば知るほど、何者なのかとは思うが、あの焔棠の戮帝と仲が良いと言われると、何故か、変な裏の手を使っていても不思議に思わない。
それがまた、不思議である。
いや、極道だから、裏の手もおかしくはないけど。
「健斗さんが手を回してくれたのか?」
彼らの間で、意外と有名な我が父、健斗。
本当、一般的、どこにでもいる社長ではないのはわかっていたが……ここまでくると、驚きで口が塞がらなくなりそうである。
「ん。父さんのことだから、たぶんね。ってか、じゃないと、ここまでみんなが一緒になることなんてないでしょ」
「まぁ、言われてみれば……な」
風斗は一般人であるゆえか、私の考えていることがわかるらしく、この中で一番、常識が通じる人間である。


