【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1



ま、こいつらとつるむということは、そういうことなんだろうけど。



「ほんと、めんどくさい……」



この世界は男と女しかいなくて、その中でイケメンだったりと、色々とジャンルが別れているだけなのに……


なぜ、ここまで騒ぐのか、私には理解不能。



「父さんが私と同じクラスにするように手を回した理由は、これかな……」


父親のことを知れば知るほど、何者なのかとは思うが、あの焔棠の戮帝と仲が良いと言われると、何故か、変な裏の手を使っていても不思議に思わない。


それがまた、不思議である。


いや、極道だから、裏の手もおかしくはないけど。



「健斗さんが手を回してくれたのか?」


彼らの間で、意外と有名な我が父、健斗。


本当、一般的、どこにでもいる社長ではないのはわかっていたが……ここまでくると、驚きで口が塞がらなくなりそうである。


「ん。父さんのことだから、たぶんね。ってか、じゃないと、ここまでみんなが一緒になることなんてないでしょ」


「まぁ、言われてみれば……な」


風斗は一般人であるゆえか、私の考えていることがわかるらしく、この中で一番、常識が通じる人間である。