「……でさ、何でついてきたのさ」 「は?」 連れてきたのは、高級料亭。 粋の良い魚とか、そんなものが一通りで終わったあと。 沙耶は不思議そうにお茶を飲みながら、そう言った。 「そりゃ、ラーメンですまなかったから、こっちとしてはありがたいんだけど。おまけに、タダだし」 ずっと思っていることだが、こいつはもう、発言からしてお嬢様ではない。