桜を傷つけ、
薫を怒らせ、
夏翠を中心に事が回り、
彼らの前に現れる巫女たち。
それを守るために生まれた
守護聖と呼ばれていた、彼ら。
どんな姿をしていても、
大事な弟分あることにかわりはない。
だって、この時に、この世界に生まれたからには、
彼らは私にとって、大事な弟でしかないのだから。
すべてを巻き込んで、今なおも続く愛憎の物語。
誰かを愛し、求めることが、誰かを傷つけることになっていた。
ただ、愛しただけなのに。
彼らは苦渋の道を歩くのか。
人を愛すことで背負わされた、罪。
人であろうと、守護聖であろうと、
なにも変わらず、平等に人を愛すのに。
何人もの犠牲を生む、この物語はもうすぐ、完結する。
それが図らずとも、相馬の事が一端となっていたことは、第三者しか知らない。


