【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1




「……相馬、大地、闇璃、風斗、光輝、真琴さん!いらっしゃい!」


けど、それに反して、迎えてくれた夏翠の笑顔は明るくて。


夏翠のもとに寄ってく四人を見ながら、私は相馬の肩に手をおき、囁いた。


「諦めなくていいんだ、相馬。お前が望むなら、そうすれば良い。京子も私も、お前の幸せを祈っているんだ。守りたいものがあるのなら、相馬、強くなれ」



相馬の顔色が、変わった気がした。


そんな相馬の横を通り抜けて、夏翠のもとへ向かう。


「真琴さん!」


何があっても、守らなくてはならないと思う。


この笑顔を、例え、前世で何があっても。


『強くなれ』


その言葉が、彼らにとって、どんなに残酷だったとしても。


私たちは言わなければならない。


前世を含め、すべてを知っているからこそ、まだ、幼く、弱い彼らの手助けをしてやらなければならない。