「草志、貴方、なんでここに―…」 夕蘭が手紙を置いて消えて、向かった先なんて分かっていた。 「ここは、後宮よ。男の人は、陛下しか―…」 驚いた顔をする夕蘭の手には、赤子が抱かれていた。 小さな、赤子が。 「お前は、俺が嫌いになったのか?」 あんなに愛し合って、幸せで、抱き締めあった日々。 それをこいつは、意図も簡単に捨てた。