―…黒橋沙耶。年は、17。 結婚願望全くなし。 夢なし、欲無しの女子高生。 私のすべき事は… いなくなった、お姫様を見つけ出すこと。 そして、自分の罪を忘れないこと。 私は、兄から大切な人を奪って、 両親を悲しませた。 (…忘れるな) あの日から、何度も繰り返す。 声が枯れるほどに、何度も、何度も。 『ごめんなさい、私のせいで、ごめんなさい―…』