「では、まどか様執務室に移動致しましょう。そろそろ陛下は限界の筈ですわ。この説明の後も分からないことがあれば何でも聞いて下さいませ。私今日よりまどか様専属の女官でございますので。」

既婚の竜人女性が付いてくれるのは心強いです。
程度の差はあれど、この蜜月期経験者のアンジェリーナさんが付いてくれるのだから。


「分かりました。何か分からなければすぐに聞きます!よろしくお願い致します。」


「さぁ、急ぎましょう。陛下がヤキモキして飛んで来てしまいますからその前にこちらが行かなければなりません。」

「はい、えっと執務室では私はどうしたら良いですかね?」
戸惑いつつも聞いてみると

「まどか様、覚悟して下さいませ。きっと少し離れてしまったので反動からかなりくっついてないと陛下は落ち着きませんわ。お仕事中ですから陛下のお膝に座る事になるかと・・・」

ピシぃぃ。
思わず歩きかけた足が固まりました。
うぅ、すっごい恥ずかしい事になりそう。

「まどか様、竜人は蜜月期の男性の行動には慣れてますので誰が見ても普通の現象ですからスルーされますわ。ですので気になさらずにお座りになってて下さいませ。」

「今後まどか様は椅子に座る機会は少なくなりますわ。座る時の定位置は陛下の膝の上になる事間違いないですので。前王陛下の時もそんな感じでしたからお気になさらずに。」

そうニッコリ告げられつつ執務室に辿り着きました。
既に精神的疲労感が半端ないのだけれど・・・

頑張れ、私。