「まどか、ちゃんとご飯は食べたのか?とても軽くて心配だ。」

そうして抱っこしながら憂い顔を見せる王様。


どんな表情でも美しいって。
美形もここまでくるとなんでも有りと言うか。
とにかく慣れるまで暫く赤面が続きそう。


「ホテルの朝ご飯がとても美味しかったのでお昼はこちらに来てからアフタヌーンティーのような形で頂きました。それもとても美味しくて食べ過ぎたくらいです。」


そう伝えたら、憂い顔が晴れて笑顔が戻った。

「そうか、シェフ達に伝えておこう。」

「はい、とても美味しかったのでそうお伝えください。」

やっと少し笑顔に慣れたので私も微笑みながら答えた。


すると、急に動いたかと思うと抱っこの仕方が変わった。


「やっとまどかが私に微笑んでくれた!まどかの笑顔はとても可愛いな。」

そう言って向かい合わせで抱き上げられる。

うん、傍から見たら高い高いしてもらってる子どもに見えるかもしれない。
しかも持ち上げてる王様は満面の笑みである。
破壊力は満点だ。

これ、慣れる日は来るのかな。


そして抱きしめて来た王様の顔が近付いてきて

「チュッ」

「ふぇ?!」


頬にキスされました。

とても満足気な王様の笑顔再び。

美形の笑顔でキュン死しそうです。


心臓もたないよ。