びっくりしている間にすっぽり抱きしめられた上に抱っこされちゃいました。


「うわわわわ、っと。」


身長差のせいですか?
抱っこが片腕に乗せられる小さい子にするような抱っこですよ?
不安定で怖くてついつい王様のマントの肩口掴んでしまいました。


「あぁ、まどか。愛しい私の番。やっと出逢えた私の半身。この世界に居なかったから分からなかったのだな。昨日まどかがこの世界に来てからずっとソワソワしていたのだ。何かが足りず落ち着かなくてな。」


そう言って微笑む超絶美形な王様。
笑顔の破壊力たるや・・・
心臓が物凄く働いてる。
心拍数急上昇。

顔が赤くなってるだろうな。
そもそも、彼氏が出来たこともないのにいきなり出会ってすぐの超絶美形に愛しい番だの、半身だの言われて私はどうすればいいの?!


「まどかを一目見て分かった。私に足りなかった私の番。私の半身がやっとこの世界に現れたのだと。せっかくこの世界に私の番が現れたというのに直ぐに出会えなかった故、ソワソワと落ち着かなかったようだ。」

そう言って微笑みながら私の頬を撫でるその手は優しくて、とてつもなく綺麗。
男の人の大きな手なのは間違いないけどでもスッとした美しい手だ。