泣かせた。


その四文字が、凄く自分を動揺させた。

そんなつもりは一切なかった。

また何時の通り、冗談でしょと返ってくると。
そう、思ってた、のに…。



小桜が初めて見せた涙が酷く胸を締め付ける。



「小桜…」


俺は、小桜がいなくなった隣の席を見つめて、静かのその名前を口にする事しか出来なかった。


何がいけなかったんだろう?
確かに俺は女の子には弱いけど…。
そんなに見境なしに付き合っていた訳じゃないし、今は取り巻きだって少なくした。
何をどうしたら、小桜の涙の原因になるのか、分からなかった。


なんで、泣いたの?
俺の事そんなに嫌だったの?
ついこの前まで近付いていた気のする距離が、今は凄く…物凄く遠いよ…。


こんな風になるくらいなら。
もっとちゃんと自分の気持ちを告げておけばよかった。