そしてあっという間に放課後。
七海、隆之と別れて私は屋上に向かう。
真人くんは先に屋上に向かったらしい。
──ガチャ。
「雪菜!」
真人くんに名前を呼ばれる。
前は真人くんの声で名前を呼ばれるだけでドキドキしてたのになぁ
私は別の人の顔が浮かんでいた。
「俺、土曜日も言ったけど雪菜のこと好きなんだ。よかったら俺とつきあって欲しい…」
夢にまでみた真人くんからの告白…
「ごめんなさい…真人くんのことは好きなんだけど、友だちとしてだから…」
いつの間にか私の気持ちは変化していたらしい。
「そうか…ありがとな。やっぱり隆之のことが好き?」
「え?」
タカユキノコトガスキ?
……隆之のことが好き?
「あれ?まだ自覚してなかったのか?」
真人くんは不思議そうに私を見た。
「・・・」
「悪い、雪菜。俺のさっきの言葉は気にしないでくれ。それより、明日からも友だちとしてよろしくな?」


