「あぁ、悪いけど。で、大樹ともう部屋にいるヤツは一緒に住んでもいいって言ってたんだけど、お前はいいか?」


お父さんがいいって言ったってことは女の子かな?


「はい、大丈夫です!」


「ありがとう。そのぶん家賃は半額にしとくから。」


「ありがとうございます!」


「じゃあ部屋に案内するな?」


「はい!」


「じゃあこの部屋だから。またなんかわかんないことあったら聞いて。」


「はい、ありがとうございました。」


どんな子がなんだろう。


仲良くなれるかな?


ドキドキしながらノックをしてみるが返事はなかった。


案内された部屋に入ると細い廊下があり、奥に部屋があった。


その部屋にはキッチンやテレビ、ソファーが置いてありソファーにはなぜか男の人が寝ていた。


「え?」


声を出すと寝ていたはずの男の人がピクリと動いた。


お、起こしちゃったかなぁ?


男の人はムクっと起き上がると立ち尽くしている私の方を見た。


「…………誰?」