なんだ…思いつけば簡単じゃん。
なんで思いつかなかったんだろう。
「ねぇ、隆之?本当にどうしたの?」
雪菜は不思議そうに俺の顔をのぞき込む。
自分の思いを自覚した途端、辺りの景色が今までとは違うように見えている気がした。
雪菜の頭をポンポンと撫でる。
「??」
「ナイショ。」
不思議そうな雪菜に笑ってごまかした。
そのままアパートに帰る。
その間、ずっと無言だった。
でも雪菜が隣にいるのはなんだか心地よかった。
アパートに帰り、雪菜が夕飯を作ってくれてる間俺は部屋に行った。
俺は真人に電話をかける。
自分の想いを自覚した以上真人に伝えておきたかった。
一応、俺は親友だと思ってるし…
『…もしもし』
よかった…一応出てくれた…
『何?』
「今日は悪かった…」
『…雪菜連れ出したことか?』
「あぁ…」