それが無性にあたしの心を不安にさせた。


もしかしたら、里中はもう決めているのかも知れない。


いつあたしに謝ろうか。


どうしたらあたしの彼氏をやめる事が出来るのか、考えているのかも知れない。



被害妄想だって分かってる。


だけどそれでも嫌な予感は止まらなかった。



「ねぇ、里中!」


「ん?」


鞄を肩に掛け、此方を振り向く里中。



あたしは笑顔で提案した。



「少し、遊んで帰らない?」



「え...?」




不安を拭い去るかの様に。














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「橋本が行きたかった場所って此処?」



「だって来たかったんだもん!」