「見てたのっ⁉︎」 「見てたって言うか視界に入るし」 「~っ」 まさか里中に見られていたなんて…! 恥ずかしいっ! ぼっ、と赤く染まる頬。 「…あたし変な顔してなかった?」 「変な顔って?」 「寝顔だよっ!」 「ああ、阿呆みたいな顔して涎垂らしてた」 「嘘ーっ⁉︎」 羽華ちゃんショック! 阿呆みたいな顔⁉︎ しかも涎ってっ… 頭を抱えて羞恥に悶えていると。 「嘘だよ」 飄々とした里中の声。 「へ…?」 「だから、今の嘘だって言ってんの」 里中は無表情のままそう言った。