縡ちゃんに恋のアドバイスをして貰うには
それなりに経緯(いきさつ)を話さないといけない訳で。


結論。


縡ちゃんだけには今のあたしと里中の状況を知っていて貰わなければならないと判断した。



放課後の教室、先程起こった出来事を縡ちゃんに一通り話して今に至る。



「あの里中と彼女が別れるなんてねー」


縡ちゃんは感嘆にも似た息を吐いた。


「…うん」



「それにしても羽華、あんたまだ里中の事
諦めてなかったんだね!」


縡ちゃんは心底驚いた、と目を見開いてあたしを見つめた。



「…あはは、まあね」


しつこいって思ったかな?


二年前、縡ちゃんに諦める様な素振りを見せ掛けといてこれだもんね。



「で、好きにはなれないって言われちゃった訳か」



「…うん」