でも、 でも―― 「好きなんだよ、バカーッ‼︎」 『それって、結局どっちなの?』 …⁉︎ 後ろから、声がして。 その声が、大好きな人のものだと知って。 あたしは唖然として、振り返った。 其処には、いつもの様に無表情の里中が―― でも、何で、どうして⁉︎ 「どうして、此処に⁉︎」 「……。」 「彼女の所に行ったんじゃないの⁉︎」 てっきりそうだとばっかり思ってたのに。