里中が行ってしまう事位。
バカだなぁ、あたし。
何で痩せ我慢なんかして“行って良いよ”なんて言っちゃったんだろ。
自分で自分を苦しめるのにね。
マゾなんかじゃなかったのに。
でも、よくやったよね?
ちゃんと想いは伝えられた。
最後まで笑顔で里中の事送ってあげられた。
もう、泣いても良いよね?
ぽたぽた、ぽた、
涙が頬を伝ってコンクリートの地面に落ちる。
地面にはあたしの涙の跡が広がって黒い染みを作った。
どうしよう、里中への“好き”が募る。
里中に恋したのは、里中が彼女に一途な面を目の当たりにしたから。
だからかな、
今も尚、星花さんの元へ向かう里中の事をもっと好きになってしまう。


