好きにさせてよ!❤️一途女子VSクーデレ男子❤️





「橋も…」



「行きなよ、里中」



「え?」



「星花さんが待ってるんでしょ?」



自嘲気味に微笑むあたしとは裏腹に里中は酷く驚いた顔を見せた。



「っ、何でそれを知って…」


それには何も答えずに、あたしはただ笑うだけ。



最後まで、笑うだけ。



その時、


ブーッ、ブーッ…


何処からともなく携帯のバイブの音が聞こえてきた。



里中は、はっとして自分の持つ鞄に目を落とす。


それから申し訳無さそうな顔をして、あたしを見る。



きっと、電話だ。


……彼女からの。



「うん、良いよ。電話に出なよ」



ああ、あたし上手く笑えてるかな。



動かす唇は震えていないかな。