好きにさせてよ!❤️一途女子VSクーデレ男子❤️





ペットショップを出ると、すっかり辺りは真っ赤な夕焼けに染まっていた。


流れる様に吹く風の瑞々しさも、道路を走る車の音も、烏の鳴く声もリアルな筈なのに
今は違う世界のものの様に思えた。



「……。」

「……。」


無言のまま、二人並んで脇道を歩く。



「ペットショップ、一緒に来てくれて有り難う」


「…ああ」


「グッピー綺麗だったね!」


「…ああ」


この空気を何とかしたくて、ひたすら里中に話し掛けるも、


どうしたのだろうか。


里中は上の空で、“ああ”の一点張りだった。



それでも、あたしは負けないと。



めげないと、里中に話し掛け続けた。