わ、わわわわわ!
「ご、ごめん、里中!」
あわあわと口から泡が出そうな程テンパってしまって。
顔から火が出そうな程恥ずかしいとはまさにこう言う状況の事を指すのだろうと頭の片隅でぼんやりと考えた矢先、
「ちょっと落ち着いて、橋本」
里中の手が暴れるあたしの腕を掴んで。
それにようやく気付いたあたしが、はっとして顔を上げると。
ちゅっ、
「………………え?」
一瞬、何が起きたのか分からなかった。
視界に映るのは里中の真っ赤な顔。
額に、キス、された――⁉︎
そう理解した時には、
「あ、あれ? ご、ごめん!」
里中はあたしから大きく飛び退いていて。


