バタバタと廊下を走る。 もう、人の目なんか気にしなかった。 頭の中は、もうナオでいっぱいだった…。 勢いよく、校舎を駆け抜けていた時だった…。 目の前に見えた金色の頭。 ……ショウ…。 アタシはショウの前で一旦止まると、お辞儀した。 「ありがとう…ショウ…。」 「秋穂……。」 あまり元気のないショウの声にアタシは頭をあげた。 その時見たショウの表情は、もう何かを決めているようだった。